マンション管理士 奮闘記
当社が理事長を務める、東京都杉並区、64戸、築35年、実際にマンション管理士が理事長代行として活躍する姿がテレビ取材された、ワンルーム型の投資用マンションです。


管理組合には理事会がなく、理事長代行である当社と区分所有者から選抜された監事1名の第三者管理方式を採っています。

概ね3ヶ月に1回の頻度で理事会、、、いや役員会を開催し、当社、監事、管理会社の三者でミーティングを行っています。渋谷にある当社のオフィスを使い、平日の夜に1.5時間程度議論します。理事長代行=管理組合(区分所有者)は誰も参画しないイメージをお持ちの方がいると思いますが、こちらのマンションでは監事が業務監査を兼ねて、毎回のミーティングに参加してくださっています。

一口に理事長代行とはいっても、合意形成の形は様々です、マンションに合わせた形を提案しています。
理事長 外注 マンション

当マンションの大規模修繕工事の進め方
2020年の最大の課題は、新築以降、2回目となる大規模修繕工事の検討です。

当社がいまから7年前、築28年目あたりで理事長代行として採用された当時、毎月の修繕積立金は、戸当たり3,000円と安価でした。そして、大規模修繕工事を含めた修繕関連は『修繕積立金が貯まったら実施する』というスタンスでした。

そのため、戸当たり月額3,000円の徴収額でもやってこれましたが、これは言い方を変えれば『月3,000円の範囲で修繕をしてきた』ということであり、建物や設備の劣化状況を加味してきたとは言い難いものでした。

当社が以前に作成した長期修繕計画書では、近い将来実施すべき大規模修繕工事のための修繕積立金が足りず、徴収額の値上げの合意形成ができるまでは、修繕工事の実施時期を先延ばししてきました。
つい先日の通常総会で、修繕積立金徴収額を値上げしたことで、長期的に見れば以降の値上げリスクは避けられそうな展開になったものの、足元の大規模修繕工事を賄うだけの資金はありません。

そこで、建物部位別の劣化度合いを見ながら、大規模修繕工事を「2回に分ける」方向で検討を進めています。
1回目は、ここ1年のうちに1,000万円程度でできる範囲を工事し、さらに3年程度あとに2回目として、1,500万円程度をかけて残りの部分を工事する、というものです。詳細の事情は割愛しますが、緊急性の高い工事を1回目で済ませ、3年のうちに修繕積立金を貯めて2回目を行う、というイメージです。

そして、建物の劣化診断や施工業者選定、工事中のチェックをお願いすべき設計監理者(コンサル)の採用は一切せず、当社の技術者を超安価(サービス価格ですね)で提供して最低限ツボを押さえて費用対効果が最大化される工事を行うことになります。

大規模修繕工事の施工業者選定
大規模修繕工事は責任施工方式+当社のセカンドオピニオンを活用する(ん?当社は理事長代行で、当社の技術者を使う場合はセカンドオピニオンとは言わないですね。)こととします。

施工業者は一般公募せず、管理会社からの推薦、当社からの推薦、監事からの推薦を持ち寄り、3~4社へ見積依頼をし、比較検討し一社を選定する方針としました。
当然ながら、当社、管理会社、監事ともにクリーンを第一に、リベートは一切取らず、どこの会社が採用されても問題ないことを相互に確認しあいます。これがないと私たちは区分所有者から信任を受けることができません。

このあたりの特殊な進め方については、通常の理事会がある管理組合ですと、ここまで来るのに、説明や説得にどうしても時間がかかりますが、理事長代行の方式は、区分所有者から信任いただき、監事によるチェックを受けながらスピーディに手を打てるため、スピーディに進めることができます。結果、当社の報酬も低く抑えられるのは管理組合・当社ともにWIN-WINなのではないかと思います。


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